3月10日
16:00～17:30
中山 淳
大阪国際がんセンター 研究所 腫瘍増殖制御学部 研究員
がん転移の理解と制圧を目指した細胞情報学研究
がんの遠隔転移および再発転移は、がんにおける主な死亡原因であり、そのメカニズムの解明と治療戦略の確立は急務である。がん転移は複数の表現型や相互作用から成る多段階現象であり、遺伝子変異などのゲノム異常ではほとんど説明できていない現状である。また1細胞・微小細胞クラスターレベルで全身を移動するがん細胞の動態観察が技術的にも難しいことや、転移先臓器（肺、骨、脳、肝臓など）ごとに全く異なる遺伝子を用いた転移メカニズムを有することからも、複雑かつ多様な転移メカニズムの解明にはまだまだ課題が多い。本セミナーでは、がん転移研究の歴史をふまえ、私達が樹立した独自の高転移株研究とそのオミクス解析について紹介させていただく。
中山 淳
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