8月24日
16:30～18:00

中江 健 
自然科学研究機構 生命創成探究センター 特任准教授

​データベース駆動型脳科学

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招待コメンテーター

銅谷 賢治 教授
　 沖縄科学技術大学院大学 神経計算ユニット 

日本の脳科学研究のビッグプロジェクトである革新脳に初期から関わり、非ヒト霊長類のコモンマーモセットの脳のデータベース構築と、その利活用をこれまで行ってきた。その中で、マーモセットに関する世界最大の脳構造MRIを初めとして、さらに拡散MRI、ウイルストレイサーによるコネクトーム、皮質脳波や機能MRIによる脳活動に関するデータベースの構築に貢献した。これらの個々のデータベースは、実験研究者を中心とした利活用が想定されるが、今後の脳研究において重要なことは、複数のデーターベースの統合をどういった数理的な枠組みで行うかである。このために現在行っている、皮質脳波とコネクトームに関する統合の枠組みを解説する。さらに、今後予定される新しい脳科学研究のビッグプロジェクトに関連して、脳疾患の解明へとつなぐための道筋を議論したい。

中江 健 
自然科学研究機構 生命創成探究センター 特任准教授

2006年京都大学工学部卒業。2011年総合研究大学院大学統計科学専攻博士課程修了。博士（統計科学）。京都大学情報学研究科・研究員から特定助教を経て、2022年より自然科学研究機構・生命創成探究センター・理論生物学研究グループ・特任准教授。脳科学と統計科学を専門とし、近年はマーモセットやマウスに関わる構造・機能的データベース構築、それに基づいた数理モデルを構築する研究を行っている。