11月18日
10:00～11:30

久保田 晋平 
北海道大学遺伝子病制御研究所 特任講師

​組織透明化技術を基盤とした三次元病理学解析

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招待コメンテーター

河岡 慎平 准教授
　 東北大学　加齢医学研究所　 

1990年に開始したヒトゲノム計画、2016年に開始したヒト細胞アトラス計画は生命科学領域に大きな変革をもたらす国際プロジェクトであるが、ゲノムに基づくシステム科学的アプローチは分子から細胞への階層の生命現象の理解に有効であるものの細胞から個体への階層の生命現象への応用は困難であった。
本セミナーでは、細胞と個体の階層を繋ぐ三点の要素技術、組織透明化、ライトシート蛍光顕微鏡、画像解析を用いた三次元病理学解析で可能になる生命現象・病理現象の理解とその課題について議論したい。

久保田 晋平 
北海道大学遺伝子病制御研究所 特任講師

2007年に名古屋大学医学部入学。2009-2012年までは統合失調症脆弱性因子DISC1の細胞内における機能を研究を貝淵弘三先生のもとで行う。2013年に東京大学大学院医学系研究科博士課程入学し、博士(医学)を取得。全身透明化技術の開発を上田泰己先生(東京大学医学系研究科システムズ薬理学分野)のもとで行う。2017-2021年は宮園浩平先生(東京大学医学系研究科分子病理学分野)のもとで研究員として全身がん病態の可視化に取り組む。2021年5月からは村上正晃先生(北海道大学遺伝子病制御研究所)のもとで特任講師として神経免疫連関の制御方法の開発を行なっている。
これまでに一番影響を受けた論文はクレイグ・ベンターらによる人工的に合成したゲノムからなる細菌細胞の作製に関する論文です(Gibson et al., Science, 2010)。自然から学ぶ姿勢を持ち続け、新たな生命システムの設計に挑戦したい。